liquid-phaseのブログ

足湯で疲れをふっとばす(鉄板激うまギャグ)

サウナをパイプ破損させずに運用させたいマン

 サウナは娯楽設備の1つ。とっても気持ちよさそう。

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 複製人間の士気を向上させます。複製人間はサウナで30秒を過ごし、 + 2の士気ボーナスである「蒸気駆動」を得ます。この効果は4サイクル持続し ます。娯楽設備用の建物ですが、娯楽室に配置する必要はありません。

 このサウナという設備、多くのコロニーでパイプ破損を起こさせたであろう厄介者。今回の記事ではパイプ破損をさせないようにするにはどうすれば良いのかを考えていきます。熱破壊に注目する記事は見かけるのですが、普通に運用するときの構成などはあまり見かけないのでその構築していく過程を記事にしました。

 

<基本情報> プレイヤーズノートより参照

材料 金属原石100kg、木材100kg
サイズ(横X縦) 3×3
消費電力(W) 60
熱(kDTU/s) 0.5
入力 気体入力パイプ:蒸気25Kg/回
出力 液体出力パイプ:水25Kg/回
オーバーヒート(℃) 75℃
装飾値 +15(3タイル)
効果 ストレス-10%/サイクル
士気+2

 

サウナは何故パイプ破損が起こりやすい?

 蒸気を入力しなければならないのが特徴であり厄介な点です。

 他の蒸気をパイプで流入する設備はロケットの燃料部分ですが、あちらは基本的に宇宙空間で構築されます。宇宙空間は真空なので外気とパイプが熱交換を行われない真空断熱状態になることもあって、それほどパイプ破損はしていないイメージ。対してサウナは基本的に居住区に設置するので外気とパイプ、そしてパイプ内の蒸気が熱交換をしてしまいます。

 サウナは複製人間1人につき4サイクルに1回の利用しかないため、絶えず稼働し続けるものではありません。複数台設置するとしばらく稼働しない状態のサウナも出てきてしまうので、セラミック製の断熱パイプを使用していてもパイプ内の蒸気の温度はどうしても下がってしまいパイプ破損に繋がってしまうわけです。

 

どうすればパイプ破損を防げるか?

 ここでパイプ破損を起こさせないための対策を考えてみます。結局の所、蒸気の温度が下がらなければいいわけなので

その1:蒸気を運ぶ断熱パイプの素材に宇宙素材の断熱材を使用する

 完璧な対策!しかしこれがお手軽に出来るのであればこの記事はおそらく存在していないでしょう。入手が困難ですし、あったとしても娯楽設備に貴重な宇宙素材を使うのはもったいないので却下!

 

その2:入力する蒸気の温度を高温にする

 発想を変えてみましょう。"パイプ内の蒸気の温度は下がっちゃってもいいさ"作戦。

 蒸気が冷えて水になるのが問題なのでアッチアチの蒸気にしておけば冷めるのに時間がかかります。つまりパイプ破損の発生を遅らせることが出来ます。普段は120℃で送り込んでいたものを200℃で送り込めば破損する前にきっと複製人間が利用してくれるはず!しかしこれも根本の解決にはなっていないし、余計に居住区を温めてしまうのはなんだか悔しいので却下!却下!

 

その3:冷めた分だけ温めるようにする

 幾ら予め温めても結局は冷めてしまう。では逆に冷めた分だけ温める。いくら冷めてもその分温めれば水になることはありません。根本の解決になります。しかしながら断熱パイプ内に留まる蒸気を温めるのは少し困難です。そこでなんやかんや上手いこと配管して別の場所で温める必要があります。

 

構築準備

 まずは配管の優先順位を確認です。サウナには気体の入力口があります。これは気体ブリッジが接続されていて緑の出力口はサウナ内部に繋がっていると考えると配管の流れる優先順位がつかみやすいです。

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 上図の接続だと接続先であるサウナの容量がいっぱいになると詰まってしまいます。配管の入力口は流れてきたものを優先して出力口へ流し、出力口が詰まっているとその先の接続先へ流します。そのため下図のように入力口を経由して別の場所へ接続すればBの場所では詰まらなくなります。

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 このままだと結局Cがいっぱいになると詰まってしまうので、配管をぐるっと一周させてループさせて流れるようにします。気体の流れを方向付けるためにブリッジを1つ入れれば止まらず巡回させることが出来ます。

 そしてこのループ構造部分にブリッジで供給する形にします。緑の出力口は接続先に内容物があれば先に接続先の内容物が流れます。そのためループ部分がいっぱいの時はそれ以上ループ部分には送り込まなくなるのでループ構造部分はずっとくるくる巡回させることが出来ます。

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ここまで来たら仕上げです。

まずは熱い蒸気を作るための持続的な熱源として液体ヒーターを準備!

そしてその熱を液体クーラーで奪い、ホカホカな蒸気を作る部屋を準備!

気体のループ構造の一部を輻射パイプにして蒸気部屋に通します。これでパイプ内の蒸気が温まるようになるはず!

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 この制御で蒸気部屋は120℃以上に保たれて、パイプ内の蒸気は留まって冷え続けることはなく、絶えず120℃まで温められ続けました。これでパイプ破損とはオサラバよ!やったぜ!

 

<別の解決方法>

 パイプ破損はしなくなりましたが、結局ループさせている部分では断熱パイプであれど僅かながら熱漏れをしてしまいます。欲張るのであればこの熱漏れ防ぎたい。サウナに貯蔵された蒸気は外部とは熱交換しないので、余分な蒸気を送らず、キッチリ1回分の蒸気を送ってしまえばパイプ内に蒸気は残留しないことになるので良さそうです。余分な蒸気がパイプになければ余計な熱交換もしません。

 DLCにはおあつらえ向きに「気体メーターバルブ」という特定量の気体を送るのに便利なものがあるのでこれを活用しましょう。

 気体メーターバルブはリセットにON信号を入力すると指定量の気体を搬出します。サウナを使用したら新しい蒸気を運びたいので「サウナを使用した」という制御信号を入れる必要があります。加重センサーや人感センサーを使って一定時間反応したら「サウナを使用した」とみなすことも出来そうですが、プラプラ遊び歩いている複製人間で誤検知すると癪なので今回はやめておきましょう。サウナは使用後に水を出力するので、配管部分に液体元素センサーを接続することにより、これが水を検知したら「サウナを使用した」と判断することができます。この信号を気体メーターバルブをリセットするトリガーにすることにします。

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そしてテスト。

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サウナの使用後の排水に液体元素センサーが反応して気体メーターバルブをリセットし、気体メーターバルブも稼働!そして蒸気の量を見てみると・・・

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25kgヨリチョットオオイデスネ・・・(大問題)。これではいずれ余剰分がパイプに残留してしまいます。

 

 なぜこんなことになるのか。原因は排水の量にありました。

 サウナの出力される水の量は25kgなので液体パイプ3つ分。そのため3秒間も液体元素センサーからON信号が出てしまいます。気体メーターバルブが指定量を計測し始めるのはリセット信号が解除されてからであり、リセット状態の時間はそのまま流してしまいます。そのため液体元素センサーの信号をそのまま気体メーターバルブのリセットに使用してしまうと、リセット時間分は余分に蒸気を送ってしまうことになります。

(文章だと分かり辛いのでイメージ図)

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 ここでON信号をなるべく瞬間的にONするようにフィルタゲートとメモリスイッチを使用して疑似的にパルス信号を出すようにします。

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フィルタゲートを0.1sに設定すると動作は下記の流れになります。

①サウナを使用して水が排出され、液体元素センサーがON

②メモリスイッチのセットポートはONリセットポートはフィルタゲートによりOFFなのでメモリスイッチの出力はON

0.1s秒後にフィルタゲートはONになり、メモリスイッチのリセットポートにONがいるので、メモリスイッチの出力信号はOFF。これが水が排出しきるまはそのままこの状態が続きます。

④水が排出しきると液体元素センサーがOFFになるのでメモリスイッチのセットポート、リセットポートともにOFFになるので継続してメモリスイッチの出力信号はOFF

という流れで0.1sだけリセット用のON信号が出てきます。

 このパルス信号の作り方はいろいろ他の場所でも役に立つことも多いので覚えておくと便利だと思います。

 気を取り直して実際にこの回路を組み込んで試してみたところ・・・

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1回の使用分である25kgを送ることが出来ました。やったぜ。

 

<注意>サウナ自体は2回分の蒸気を貯蔵することが出来ます。気体ポンプ1台では連続稼働したときに1回目の25kgを送りきる前に2回目のリセットがかかってしまい正確な蒸気の量を送ることが出来なくなってしまいます(サウナの稼働時間30秒に対し、気体ポンプ1台では25kg送るのに50sかかる)。そのため、連続稼働も想定する場合は2回目の起動中に25kgを送れるように気体ポンプを2台にする必要がありますね。

 

<更に別の解決方法>

 「DLC入れてないから気体メーターバルブないねんけど・・・」

 「プラスチックはまだないから気体メーターバルブ作れないねんけど・・・」

という方向けです。気体メーターバルブを使用しないで別の設備を使って指定量を送りましょう。気体ポンプの稼働時間を弄ってやりたいところですが、気体ポンプは500gの気体を送れますが稼働直後は500gのパケットではなく200gのパケットで送ってしまいます。25kgに対してこれでは端数が出てしまう・・・。そこで気体遮断機の出番です。気体遮断機は稼働直後も最大のパケットで送ってくれます。気体パイプの容量は1マス1kg。よって1kgパケットの蒸気を25秒間ONすれば25kgを送れます。

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 気体遮断機の自動化制御ですが、今回はリセットするための一瞬のパルス信号ではなく、25s間のON信号です。トリガーは同じく液体元素センサーを使い、時間の調整用にバッファゲートを使います。サウナの出力される水の量は25kgなので液体パイプ3つ分で液体元素センサーから3s間のON信号が出ます。ここに22sに設定したバッファゲートを後段に接続すれば液体元素センサーがOFF信号に切り替わってから22秒間ON信号を維持するので、合計で25sのON信号が出ることになります。

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 これで完璧!と思いきや、この構成だと初回の稼働が出来ないことに気づきました。初期稼働用に手動で25秒のON信号を入れる回路を入れましょう。フィルタゲートとメモリスイッチを使って0.1sのパルス信号を作り、バッファゲートで25秒ON信号を保持します。一度使ったら取り壊してOKです。

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何はともあれ実際に試してみたところ、1回の使用分である25kgを送ることが出来ました。やったぜ。

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<注意>こちらも気体メーターバルブを使用した時と同様に気体ポンプが1台では連続稼働に対応できません。同様に連続稼働も想定する場合は2回目の起動中に25kgを送れるように気体ポンプを2台にする必要があります。

 

<実運用に向けてのレイアウト>

 対策と構成が決まれば実践配置です。熱源として液体ヒーターを使うので一緒に湯船も設置すると良さそうです。部屋の高さは4マスで揃えているので今回は16x4マスの部屋を2段使うような形で配置しました。あとは冷却用のパイプを這わせてー電球も設置してーお花も植えてー・・・で完成!

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利用している様子

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<あとがき>

 1つの問題に対していくつもの解決策があるのが面白いですね。アトモスーツを前提としてしまえばまだまだ解決方法はありそうです。サウナの置いてある部屋を真空部屋にしてしまい、パイプと外気を熱交換させなくするというのも1つの手ですし、いっそのことサウナの置いてある部屋と蒸気部屋を一緒にしてしまうなんてのもいいですね!サウナから出たらサウナよりも熱いんだけどなんだか気持ち良いから士気ヨシ!