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足湯で疲れをふっとばす(鉄板激うまギャグ)

金火山の攻略 ボイラー室内タイプ 基本形

 今回は金火山の利用の記事です。金属火山を扱うのがまだ慣れていない人は金属火山の事前知識として下記記事を先に参照していただけると分かりやすいと思います。

また、金火山の詳細なデータはdatabeseのページをどうぞ。

 

 この記事で紹介する構成は金属火山を蒸気タービン下部のボイラー室内に設置するタイプです。比較的構成が簡易でスペースも少なく済みます。

 

<注意事項>

 構成上、熱量の加算が正常に処理されないバグ発生する可能性があります。

当方の環境では等速or2倍速且つロード直後に発生しやすく、3倍速の場合では基本的に発生しません。

 当方のPCがオンボロのなので環境依存の可能性アリ。安全性を取りたいならばボイラー室外タイプの構成をオススメします。

<概要>

 2626.85℃と鋼鉄も溶ける温度の液体の金を噴出しますが、熱容量は0.129と小さいので熱量自体は金属火山の中で一番小さいです。平均的な噴出量のものを30℃まで冷やすとすると下記のような感じ。

 青人参9本で攻略できると考えると熱量自体は多くはないですね。そのため、初めて金属火山を攻略する場合はまずはこいつから始めるといいです。

 

<構成>

 

 ボイラー室内タイプは「電力の有効活用よりも金が噴出され次第すぐに入手するのを優先」といった目的に向いています。

 噴火による熱を蓄えるのが難しいので、スマートバッテリーを使って電力事情に合わせた発電にはやや不向きです

<動作説明>

1.噴出された液体金が熱交換プレートによって周囲の蒸気と熱交換し、瓦礫化して個体の金へ

2.蒸気の温度が上がり蒸気タービンで発電&熱破壊→ボイラー室温度低下

3.瓦礫化した金は自動掃除機によってコンベアに乗せられ、コンベア温度センサーによって125℃未満になるまでボイラー室内で待機。

4.瓦礫化した金は125℃未満になったら蒸気タービン室へ運ばれ、原油の中を通って任意の温度まで冷却される

5.蒸気タービンの排熱と、瓦礫化した金の熱は原油に移り、液体クーラーによってその熱をボイラー室へ移す

6.液体クーラーによって移された熱は再び蒸気タービンにて熱破壊+発電をする

 

<押さえておきたいポイント>

・材料は何が良い?

 ボイラー室は高温になるため自動掃除機、コンベアローダーは鋼鉄(+200℃)が必要です。液体クーラーは標準で+125℃のためオーバーヒート温度は175℃となり金アマルガム製でも運用が可能ですが慣れないうちは鋼鉄製が無難です。

 断熱系の部分はセラミックが望ましいですが、火成岩などでも問題ありません。可能であればボイラー室を囲む部分だけでもセラミックが良いですね。

 

 噴出するマスとその下のマスは特に高温に曝されやすいです。自動化ワイヤーやコンベアレール・電線などは質量が少ないため溶けやすいためなるべく避けるように。銅程度では銅や鉄では融解する危険があります。処理落ちなどの都合で50cycleは平気だったのに51cycle目には溶けてたなんてことはないように確実にしましょう。

 省スペースのためにどうしても設置したい場合は鋼鉄やタングステンなど融点の高いものを選びましょう。

 

・ボイラー室の蒸気の量

 蒸気が少ないとボイラー室の熱容量が小さくなるので、温度が上がりやすくなります。蒸気が少なすぎると1回の噴火で設備がオーバーヒートしかねません。

 逆に蒸気が多いとボイラー室の熱容量が大きくなるので、温度は上がり辛くなります。温度が低いと蒸気タービンの熱破壊の時間効率は悪くなってしまいます。

 

 蒸気の量をいくらにしても総発電量はの差異は誤差の範囲なので安全性を重視するか発電力を重視するかで準備する水の量を決めましょう。個人的にはあくまで金属を得るのが主目的で電力資源としては副産物と考え安全性を重視する方が好みです。

 

・準備する水の量

 ここから金火山の噴出量から発電力が高くなるような適切な水の量を計算するのですが、計算が面倒な場合はとりあえず水1000kg様子見をしつつボイラー室の温度が思ったよりも高くなるようであれば水を追加しましょう。

 

 まずは金火山の1回の噴出での熱量をざっくりチェックします。

(熱量は噴火時の2625.85℃から125℃まで冷却した場合を仮定します)

 「噴出量 x 噴火時間」で1回の噴出量が、

「熱量=1回の噴出量 x 比熱容量 x 温度差」で1回の噴出の熱量が求められます。

こちらのステータスの金火山で計算すると

・1回の噴出量=8000g/s x 51s = 408kg

・1回の噴出の熱量=408kg x 0.129 x (2626.85℃-125℃)=131677DTU

 

 温度のターゲットは蒸気タービンが正常に発電出来る温度が最高200℃なので少しマージンを取って180℃。金の熱量が125℃蒸気に移り180℃まで上がる場合の水の量を求めます。

金の1回の噴出の熱量=水の熱量+原油の熱量となればいいので

 金の熱量=(水の質量x水の比熱容量x温度差)

 水の質量=金の熱量/(水の比熱容量 x 温度差)

        =131677 / (4.179 x ( 180 - 125 ) ) = 572.9kg

 

 実際には噴火した金属の熱量がすぐに全て移動しないことや、熱交換プレートや他の設備などもあり、この計算よりも少なく済みます。しかしオーバーヒートしてしまうと厄介なので水の量は少し多めに600kg程度準備すればよいでしょう。

 金火山の1回の噴出量は概ね300~550kg。目安としては金の噴出量の1.5倍程度の水を準備すると足りますね。

 

 スマートバッテリーによって制御する場合はまた考え方が違ってきます。

 先ほど計算したのは1回の噴火サイクルでオーバーヒートしない量なので、もう少し多めに見積もっておいた方が良いです。

 

 仮に一回の金属火山の噴火量がやや多めの500kgとします。用意した水の量に対しての上昇温度は上昇温度 = 金の熱量 / (蒸気の比熱 x 蒸気の質量 x 温度差)になるので下記のような感じ。

 蒸気の量[℃]   温度上昇[℃]  初期の蒸気を125℃したときの温度
600 64.4 189.4
800 48.3 173.3
1000 38.6 163.6
2000 19.3 144.3
3000 12.9 137.9
4000 9.7 134.7
5000 7.7 132.7

 1000kgほど入れておけばコロニーで全く電力を使わなくても2回分の噴火の熱量を受け取ることが出来ます。バニラの場合はコロニーが発展してくるとソーラーパネルだけで電力が賄えてしまうような状態にもなるので、他で電力を十分賄えている場合はスマートバッテリーによる制御をせずに強制稼働しましょう。

 

・蒸気タービンの強制稼働

 蒸気タービンの稼働をスマートバッテリーで電力事情に合わせて制御していると、蒸気タービンの稼働率が低い場合には中の設備はいずれオーバーヒートする可能性があります。

 ボイラー室に温度センサーを設置して閾値の温度を超える場合は強制的に稼働させます。強制的にボイラー室を冷却することにより内部の設備がオーバーヒートしてしまうことを防ぎます。

 また、逐次稼働と常時稼働を簡単に切り替えられるようにシグナルスイッチを入れておくのも良いです。

 温度が200℃以上になったら自動通知機で知らせるのも手です。単純に蒸気タービンの稼働率が低いのか、内部の設備に不備があるのかチェックするきっかけになります。

 

・コンベアレール関連

 金火山の土台であるニュートロニウム自体は乗っている瓦礫と熱交換をしません(瓦礫が存在する蒸気とは熱交換をします)。

 そのため、さっさとコンベアレールに運びます。瓦礫の熱交換するは質量依存ではなく温度依存なため、コンベアローダーによって20kg単位に分割することにより熱交換する量が分割する分だけ増えます。(100kgの金1つよりも20kg×5個の金の方が素早く熱が移動する)

 しかし分割して熱の発散が早くてもボイラー室が冷え切っていないことには温度は目標まで下がりません。蒸気タービンで熱を電力に変えられるのに、125℃以上でボイラー室から出てしまうと今度は逆に電力を使って液体クーラーで冷却することになります

 そのためコンベア遮断機とコンベアレールセンサーを使うことでこれを防いでしっかり冷やしてからボイラー室から搬出することが出来ます。

 

・コンベアレール温度センサーの温度は何故125℃ではなく126℃?

 熱交換量は熱交換する物同士の温度に比例します。そのため125℃の空間で126℃の物を125℃まで冷やすのには温度差が少ないので結構時間がかかります。

 しっかり冷やした方が良い?1℃くらい誤差だよ誤差!の精神でいきましょう。

 

・蒸気タービン室の原油

 気体は基本的に熱伝導率が悪いため熱を逃がし辛いです。そのため液体を撒くことにより、効率よく熱を発散出来ます。手に入りやすい液体で熱伝導率が良く、温度帯も問題ないものは原油のため、原油を撒いています。

(熱伝導率例:酸素:0.024 蒸気:0.184 水:0.609 原油:2.000)

 これはコンベアに乗っている瓦礫にも同じことが言えます。

 

<ちょっと改造>

・改修可能+複製人間の入室制限

 サバイバルで作る場合には後から改修するために、液体ロックで蒸気をボイラー室に留めつつ複製人間が出入りを可能なようにしておくと不測の事態が起きたり後から機能を追加しようとしたときに何かと便利です。

 液体ロックを2つ用意して途中を真空にしておくと熱も外に逃げていきません。液体ロックを使うと蒸気部屋へ大容量電線をそのまま繋げることも出来るので大型変圧器を省くことも出来ます。

 単純に出入りを自由にしていると複製人間が噴火したばかりの高温の金属を拾いに行く可能性があるので立ち入りを制御用の空気式エアロックを使用するとその心配もなくなります。

 

・瓦礫の冷却

 瓦礫の冷却は原油に浸しているだけで冷却が早くなりますが、断熱タイルの上にあるとタイルとは熱交換をほとんどしません。そのため、コンベアシュートで吐き出すマスは金属タイルだとより熱交換が早くなります。

 入室制限のドアを瓦礫の温度を監視して金属の持ち出しを制御することも出来ます。

 

 少量の液体は展示台を使うと1kgで持ってこれるので便利。飾った後に指定を外してぶちまければOK。

 

・自動掃除機の制御

 金属火山の噴火直後は次々と金属が出てくるので自動掃除機がせわしなく動きます。自動掃除機は1回で最大1000kg運べるのにチマチマ10kg単位を運ぶのは少々電力の無駄です。

 温度センサーとフィルタゲートを使って自動掃除機の稼働タイミングを制御します。

 温度センサーの設定値は状況によって変更してください。1回の噴火で125℃→170℃位まで上がるときは145℃程度で良いですし、1回の噴火で125℃→150℃であれば130程度でいいです。

 ただ、次の噴火のタイミングでボイラー室の温度が冷え切っていない場合は温度センサーはONのままになるためまたもやシャカシャカ動いてしまいます。

 温度センサーがONのままのときはボイラー室が冷え切っていないため瓦礫の金属がまだコンベアレールに残ったままという状態になります。

 そのため、コンベア元素センサーとNOTゲート・ANDゲートを追加して「噴出温度を検知かつコンベアレールに金属が乗っていない場合のみ自動掃除機が動作する」という制御をすることにより自動掃除機にシャカシャカさせないことが出来ます。

 

・ボイラー室内で温度の偏りを作る

 ボイラー室の形と蒸気タービンの排水の位置を調整することでボイラー室内で温度の偏りを作ることが出来ます。

 これにより、搬出する金属を優先して冷却と、蒸気タービンの時間当たりの熱破壊効率も上げることが出来ます。

 熱交換プレートは排水をすぐに蒸気に変えるために熱交換率を上げるために必要です。これがないと蒸気から水へ伝わる熱よりも排水の冷却の方が上回ってしまい、排水が蒸気にならず水のまま増え続けてしまう恐れがあります。

 

・電源遮断機の無駄な電力消費をカット

 コンベアレールセンサーのちょっと変な仕様の対策です。

 金を運び終えたコンベア遮断機。コンベアレールにはもう何もないのですが、コンベアレールセンサーはONのままです。

 どうもコンベアレールセンサーは【次のパケットが来るまではその手前の信号の状態を保持する】という仕様のようです。つまりコンベア遮断機がずっと稼働=10Wを消費し続けています。たかが10W、されど10Wです。休眠期の間もずーっと消費してしまいます。

 

 ここではコンベア温度センサーとメモリスイッチ、ANDゲート、フィルターゲートを使って無駄な電力消費をカットしていきます。

 

 動作の流れ

フィルターゲートの時間は短すぎると誤動作するので注意。

200パケットも連続で指定温度以下の瓦礫が来ることはないので200sにしておくと休眠期に入ったと判断できます。

(文字ではわかり辛く実際に動かしてもらった方が分かりやすいです)

 

・電力制御端末の制御

 電力制御端末は制御を全くしないと休眠期で全く蒸気タービンが動いていないのにチューニングをしてしまうので精錬金属の無駄使いになります。

 ボイラー室に温度センサーを置いて温度が一定以上であれば活動期を検知できるので、電力制御端末をONにするのが効果的。

 しかしそれだけだとチューニングをしようと複製人間が来た頃にボイラー室の温度が下がってしまうとチューニングは中断されてしまいます。

 そのため、温度センサーのON信号に200sのバッファゲートを通すことで温度が下がっても200sの間はONが保持され途中で中断される頻度を減らせます。

 また、精錬金属のストックや、電力事情によって「今の時期はチューニングをしなくても良い」という場合はANDゲートを追加しておくとチューニングの使用可否が制御できて便利です。

 ボイラー室は設備が多く自動化ワイヤーの引き回しが難しいこともあると思います。そんなときは蒸気タービンの排水にパイプ内元素センサーを使うことで同様に活動期を検知することが出来るので配線が少し楽になります。

 

というわけでこれらを盛り込んだのがこちら

ちょっと盛り込みすぎたかな…。必要と感じたものだけ入れましょう。

 

<最後に

 人の数だけその構成の数もある金属火山。私は設備のスペースは小さくまとまっている方が好きなので、余白がない構成が多いです。

 慣れない内は構築・改修しやすいようにスペースを広めにとって始めるのが良いです。自動化も最低限で良いです。目的である金さえ得られれば全部の攻略が正解です。(↓の画像は遥か昔に作ったやたらスペースを取る上に色々と勿体ない金火山設備)