liquid-phaseのブログ

足湯で疲れをふっとばす(鉄板激うまギャグ)

蒸気噴出孔の利用 シンプルな構造

Oxygen Not Includedにおいて水は「植物の育成」「酸素の生成」「油井での原油の採掘」にと様々な場面に必要な重要な資源です。そして持続的な水を入手する手段として最もポピュラーな方法が蒸気噴出孔の利用になります。

 

蒸気噴出口から噴出された蒸気を何らかの手段で冷却し、蒸気を凝固させることにより水を得ることができます。一般的には液体クーラーと蒸気タービンの組み合わせにより熱破壊を行いこれを達成します。

 

この記事で紹介するのは

「電力は石炭発電や天然ガス発電、ソーラー発電などで潤沢にあるけれど・・・。」

「蒸気タービンや液体クーラーを実際に使うとなるとイマイチよく分からない」

「とりあえず電力は無駄にしてもいいからとにかく冷却をしたい」

といった方向けの入門編。構成や注意点などをかきたいと思います。

蒸気タービンと液体クーラーを用いた非常にシンプルな構造で自動化している部分も少ないです。

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<状況説明>

①液体クーラーにより水から熱を奪い冷水を作る

②①の冷水で蒸気および小さい水のプールを冷却し、蒸気は水へと凝固し、溢れ出た水はすぐ下の貯水所へ。

③②と同時に①の冷水で、貯水所を冷却する。

④貯水所が指定の温度へ冷却され次第、給水ポンプで水を目的地まで運ぶ

⑤①を行う過程で液体クーラーが水の冷却時に排出する熱は蒸気タービンにて熱破壊する

 

<自動化動作>

・水を規定値(仮に25℃)まで冷やしたいので規定値(25℃)以上で液体クーラーをON

・ボイラー部分が200℃を超えるとタービンの発電効率が悪いので液体クーラーをOFF

(そこまで温度が上がることはほとんどないし壊れるわけでもないのでなくてもOK)

・給水ポンプ付近が25℃未満であれば給水ポンプON

 

メリット

・構造が単純なので分かりやすい ←重要

・一部のスペースを真空にするなどの作業が不要で構築が楽

・スペースの自由度が高い。

・蒸気を即座に冷却して水に変化させるので噴出量が多い蒸気噴出口でも圧力超過にならず最大限の水を得られる

デメリット

・電力の消費が大きい

 

<押さえておきたいツボ>

●ボイラー部分の構築

 蒸気タービンはその名の通り蒸気を利用して稼働する設備なのでボイラー部分には蒸気以外の気体が入らないような状態が望ましいです。気体が入らないように全て水だけで埋めてから蓋をするのも1つの手ですが、何tもの大量の水が必要になってしまいます。そこで原油を使うと構築が非常に簡単になります。

 まずは液体クーラーや配管などをすませましてー

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 原油をだばーっと流しましてー(手押しポンプ1回分の200kgでOK)

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 水をだばーっと流しましてー(手押しポンプ1回分の200kgでOK)

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 断熱タイルで蓋をしてしまえば完成!

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 原油は液体クーラーの熱を蒸気に逃がす手伝いをしてくれるので入れるのが望ましいです。液体ロックを用いた改修もしやすい形もありますがここでは割愛。

 

●蒸気噴出口の噴出量

 蒸気間欠泉を攻略する上で注意したい部分は蒸気噴出口の圧力超過を回避することです。圧力超過は「周囲の圧力が間欠泉の既定の圧力よりも高くて噴出できない」という状態です。最大限に水を得るためにはこれを回避したいですね。

 

 蒸気噴出口の蒸気の噴出量は2000g/s~4000g/s程度。そして蒸気噴出口の圧力超過は5000g/タイル。狭い空間ではすぐに圧力超過の状態になってしまいます。

 天然ガス噴出口や塩素ガス噴出口の場合は圧力超過の条件は同じく5000g/タイルですが噴出量は大体300~600g/sなことを見ると、蒸気噴出口は非常に噴出量が多いことが分かります。

 

 この圧力超過を防ぐには2通りあり1つは蒸気を絶えず逃がすこと。そしてもう1つは冷却してすぐに水にしてしまうことです。今回の構成では後者になります。

 蒸気の状態では通常1タイルあたり噴出口の圧力限界である5kgまでしか蓄えられません。しかし冷却して水の状態になれば1タイル当たり1000kgまで蓄えることができます。200倍の圧縮です。加えて液体の状態になれば下へ落下するため、噴出部分を邪魔し辛くなくなります。

 パイプを使って蒸気噴出口周りを冷却すれば蒸気をすぐに水へ凝固させることが出来ますが、蒸気の噴出量が多い場合は熱量も多く、冷却が間に合わなくなる場合もあります。圧力超過になって最大限に水を得られないばかりか、冷却水に水を使用している場合、パイプ内の水の温度が上がりすぎてパイプ破損する可能性もあります。

 それを防ぐために今回の構成では蒸気噴出口の根元部分に4t分の水のプールを用意しています。冷やす側の熱量量が大きくなることで温度変化が緩やかになり、蒸気噴出口の熱を十分に受け止めることが出来るようにしています。

 

●建築素材

  断熱関係

蒸気タービン下部のボイラー部分は100℃以上の高熱になります。蒸気タービンから排出される水も95℃と高温です。そのため熱が逃げないように断熱タイルおよび断熱パイプを用いるわけですが、素材によって漏れる熱量が異なります。可能であれば断熱性能の高いセラミックが望ましいです。しかしセラミックは一気に大量に生産するのは大変なので素材が足りないがとにかく早く冷水を作る装置を構築したい場合は火成岩を選択しましょう。

  液体クーラー

 非常に加熱する部分であるため、オーバーヒート温度が325℃になる鋼鉄で作成するのを推奨します。オーバーヒート温度が175℃になる金アマルガムでも可能ですが、慣れていないうちは温度管理が難しい。175℃でオーバーヒートだから隣に温度センサーをおいて170℃以下で動作するのように自動化を組めばいいのでは?と思ってしまうのですが、それでは痛い目を見ます。熱容量が小さいために自身は凄い早さで温度上昇します。また、熱電導率が低いので、周囲への熱の発散が遅い。そのためオーバーヒートしやすいわけです。もし破損した場合は修理しなおすのも大変。まずは鋼鉄で作りましょう。

  輻射パイプ

 熱交換を促するために輻射パイプを使用するわけですが、素材は精錬金属なので序中盤は少し貴重。オイルバイオームにいったから鉛が大量にあるぜ!という場合は鉛でOK。まだまだ鉛も少ないよ!という場合は普通のパイプで花崗岩を使用しましょう。ただし、間欠泉回りに関しては積極的に熱交換を行いたいのでここだけでも輻射パイプを用いれると良いです。

 

 液体クーラーに使う冷媒

 液体クーラーは入力された液体を1200W使って14℃冷やすという設備です。そのため、使用する液体は比熱の高いものを使うと同じ電力量で多くの冷却が出来るので電力効率が良いです。水は手に入りやすく比熱も高いので冷媒としてとても優秀です。汚染水も水と同じく手に入りやすく比熱も同じ。パイプの中では汚染酸素は発生しませんが改修時などに汚染酸素が出ることに目をつぶれば優秀です。

 冷却先の温度に合わせ相変化しない(蒸発や凝固しない)液体を選ぶ必要がありますが、今回のように蒸気噴出孔を冷やす場合は汚染水が良さそうです。蒸気の温度は110℃に対して汚染水の沸点は119.4℃なのでパイプ破損が起こらず思わぬ事故が防げます。しっかり管理出来ていればもちろん水でOK。

 

●液体クーラーの下側にあるごちゃっとした配管

 水を循環させて冷却の必要があれば液体クーラーを動作させるわけですが、単純にループの中に液体クーラーを挟んだだけだと液体クーラーが動作していないときは水の流れが止まってしまい循環が出来ません。

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 そこで液体クーラーが動作するときには液体クーラーに、液体クーラーが動作していないときはそのままループに戻すという仕組みが必要があります。

 配管の分岐と液体ブリッジを接続したときの水の流れる優先順の仕様を利用してこれを解決しています。

公式フォーラムに詳しく書かれています。下図はリンク先より)

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難しくてよく分からない!という人はとりあえずそのまま真似してみればOK!

 

<目的に合わせてカスタマイズ>

「省スペース化をしたい」

「貯水槽は別の場所だからとりあえず水にだけしたい」

「油井に使うから水にだけできればいい」

「蒸気タービンをチューニングして発電量を上げたい」

「後から改修しやすいようにしたい」etc...

目的・要求は様々なのでそれに合わせていじってみましょう。

 例1.省スペース・冷水への冷却無し

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例2.チューニング可・温度冷却・無限貯水庫併設・改修可

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省電力化

 もっとも単純なのは液体クーラーに使う冷媒を自ら超冷却水に変更することです。約2倍の比熱になるため、消費電力が半分程度になります。理屈上では蒸気タービンで電力を回収できる分を考えると約50W程度の電力しか使わなくなります。

 蒸気タービンをチューニングした場合にはなんと電力収支がプラスに!

 注意点としては液体クーラーで熱を奪う速度が速くなるので、当然発熱の速度も速くなります(液体クーラーは熱を移しているだけなのでトータルの熱量は変わりません)。そのため、温度変化を緩やかにするためにボイラー部分に入れる水は多い方が良いですね。少ないとすぐにアチアチです。

 その他の省電力化についてはいろいろあるのでまた別の記事にてご紹介したいと思います。